インナーチャイルドと感情の抑圧について
普段の生活で「言いたいことが言えない」
そんな行動にはインナーチャイルドと感情の抑圧に関係があります。
今回は、インナーチャイルドセラピスト
「やましん」が心理セラピストの視点から、
インナーチャイルドと感情の抑圧について
インナーチャイルドが表面化するプロセスについて詳しく解説いたします。
1.インナーチャイルドとは何か?
2.感情の抑圧がもたらす影響
3.感情を認識し、受け入れる練習方法
4.まとめ
インナーチャイルドとは、
私たちの心の中に存在する「内なる子供」のことです。
これは、子供の頃に親や大人に気を使い
自分が出したい感情を十分に表現できなかったことや、
満たされなかった欲求を抱えた「寂しさや苦しさ」
を抱えている子供の頃の自分の一部を指します。
例
小さい頃に「泣いてはいけない」と言われ続けた子供は、
悲しみの感情を抑え込むようになります。
この抑圧された感情は大人になっても影響を与え続け、
時に予期せぬ形で表面化することがあります。
インナーチャイルドは、私たちの行動パターンや人間関係、
さらには人生の選択にまで影響を及ぼす可能性があるのです。
自分の中に存在するインナーチャイルドに気づき、
向き合うことは、より健康的で
充実した人生を送るための重要な一歩となります。
感情を抑圧することは、
一時的には有効な対処法に見えるかもしれません。
要は「考えない」「感じない」と
意識をして無意識になることです。
しかし、長期的には心身に様々な
悪影響をもたらす可能性があります。
抑圧された感情は、ストレスや不安、
うつ症状として現れることがあります。
本来は自分の感情を表に表現したいのに
無理やり抑え込んでいるため、
心が耐え切れなくなってくるのです。
また、身体的な症状として、頭痛や胃腸の不調、
慢性的な疲労感などを引き起こすこともあります。
感情を抑圧し続けると、自分の本当の気持ちが分からなくなったり、
他人との深い関係を築くことが
難しくなったりする可能性があります。
これは、自分の感情を適切に表現し、
他者と共有する能力が低下するためです。
感情の抑圧は、
一見すると問題を回避しているように見えますが、
実際には問題の解決を先送りにしているだけです。
ありのままで生きるという
長期的な幸福と健康のためには、
感情と向き合い、適切に表現することが大切です。
感情を抑圧することで、
以下のような具体的な問題が起こる可能性があります
<心理的な影響>
・ストレスとメンタルヘルスの悪化
感情を抑圧し続けると、ストレスが蓄積され、
うつ病などの精神疾患のリスクが高まります。
自然な感情表現を抑え込むことで、精神的な消耗が激しくなり、
バーンアウト(燃え尽き症候群)に陥る可能性も増加します。
・自己評価の低下
感情を適切に表現できないことで、自信が持てなくなり、
自己評価が低下する傾向があります。
自分の本来の姿を抑圧し続けることで、
自己肯定感が損なわれやすくなります。
<対人関係への影響>
・コミュニケーションの困難
感情を抑圧することで、
他人との自然なコミュニケーションが難しくなります。
自分の本当の気持ちを表現できず、
表面的な関係性に留まりやすくなります。
・突発的な感情の爆発
長期間抑圧された感情は突然の爆発や
受動攻撃的な言動として表出することがあります。
これにより、周囲の人々との
関係性を損なう可能性があります。
<身体的な影響>
・身体的健康問題
感情の長期的な抑圧は、身体的な健康問題とも
関連があることが研究で明らかになっています。
・ストレスによる身体症状
(頭痛、胃腸の不調、慢性的な疲労感など)
が現れる可能性があります。
<仕事への影響>
・モチベーションの低下
感情の抑圧は仕事への
モチベーション低下につながる可能性があります。
自己肯定感の低下や
仕事のやりがいを感じられなくなることで、
職務遂行能力に影響を及ぼす可能性があります。
感情を抑圧することは、
一時的には有効な対処法に見えるかもしれませんが、
長期的には心身に様々な悪影響をもたらす可能性があります。
健康的な感情表現と自己理解を育むことが、
これらの問題を予防し、
より充実した人生を送るための鍵となります。
感情の抑圧を開放する第一歩は、
自分の感情に気づき、それを受け入れることです。
認めないのではなく
今の自分がしんどさを感じていると
認めることが大切です。
以下の方法を日常生活に取り入れてみましょう。
・感情日記をつける
毎日、その日に感じた感情を書き留めます。
「嬉しい」「悲しい」「怒り」など、
シンプルな言葉で構いません。
・ボディスキャン
目を閉じて、頭からつま先まで順番に身体の感覚に注目します。
その際、どんな感情が湧いてくるか観察してみましょう。
・感情の命名
感じている感情に具体的な名前をつけてみます
例えば「モヤモヤする」を
「不安」や「焦り」と言い換えてみるのです。
これらの練習を通じて、
自分の感情をより正確に認識できるようになります。
今感じている感情を認識することで、
適切に表現する準備が整います。
感情を健康的に表現するためのテクニックをご紹介します。
・アート療法
絵を描いたり、粘土で何かを作ったりすることで、
言葉では表現しきれない感情を表現できます。
上手下手は関係ありません。自由に表現することが大切です。
・身体を動かす
ダンスやヨガ、ジョギングなど、体を動かすことで感情を発散できます。
特に怒りや不安といったネガティブな感情の解放に効果的です。
・「私メッセージ」の使用
他者とコミュニケーションを取る際、
「あなたは〜」ではなく
「私は〜と感じる」という形で自分の感情を伝えます。
これにより、相手を責めることなく自分の気持ちを表現できます。
・瞑想
静かに座り、呼吸に集中することで、
感情を客観的に観察する力が養われます。
感情に振り回されずに、
適切に対処する能力が身につきます。
これらの方法を日常生活に取り入れることで、
徐々に感情を健康的に表現できるようになります。
インナーチャイルドと向き合い、
抑圧された感情を解放することは、
自己理解と成長への重要なステップです。
このプロセスを通じて、私たちは過去の傷を癒し、
より健康的で充実した、
人生を送ることができるようになります。
自分の感情に正直になり、それを適切に表現することは、
決して簡単なことではありません。
過去の苦しみも思い出すかもしれません。
しかし、自分のインナーチャイルドと向き合い
対話することでより深い自己理解と、
他者とのより豊かな関係性につながります。
その過程で得られる自己受容と、
内なる子供への認識理解は、
努力に値する価値あるものです。
感情の抑圧を開放することは、
自分自身をより深く理解し、
豊かな人生を送るための重要なステップです。
まずは自分の感情に気づき、
それを受け入れることから始めましょう。
小さな一歩から始めて、
徐々に自分の感情と向き合う
時間を増やしていけば良いのです。
感情を適切に表現できるようになると、
ストレスが軽減され、人間関係も改善されます。
そして何より、自分らしく生きる喜びを
感じられるようになるでしょう。
あなたの感情は、
あなたという人間の大切な一部です。
それを抑圧するのではなく、
受け入れ、表現することで、
より充実した人生を送ることができるのです。
自分の感情と向き合う勇気を持ち、
一歩ずつ前に進んでいきましょう。