スキーマ療法とは?「心理回復法」




スキーマとは幼少の頃に形成された
心の奥底にある信念(信じていること)を指します。
私たちはスキーマによって、
現実の世界の見え方、感じ方が変化してきます。
生きやすく、自分らしく生きるために
あなたのスキーマを今度はどうしていけばいいのか?
インナーチャイルドセラピスト「やましん」が
「心理回復法」スキーマ療法とは?というテーマについて、
心理カウンセラーの視点からお話しさせていただきます。
1.スキーマ療法の基本概念
2.スキーマの種類とその影響
3.スキーマ療法の実践と効果
4.まとめ
スキーマ療法とは、認知行動療法を基盤に、
ジェフリー・ヤング博士が開発した心理療法の一種です。
スキーマ療法の中心となる概念は「スキーマ」です。
スキーマとは幼少の頃に形成された
心の奥底にある信念(信じていること)を指します。
これらのスキーマは、
個人の性格や行動パターンに強い影響を与え、
無意識のうちにあなたの
日常生活のさまざまな局面で働いています。
大切なことは無意識でスキーマが働いているということです。
スキーマ療法はこうしたスキーマがどのように形成され、
どのように現在の問題や
困難に繋がっているのかを探っていく療法です。
特に、幼少期に経験した大人との関係により
心の奥底に形成された無意識のトラウマや家族関係が、
スキーマの形成に大きな影響を与えることが多いです。
インナーチャイルドと意味と捉えてください。
たとえば、子供の頃に親からの愛情を
十分に受けられなかった人は、
「見捨てられ感」や「欠陥感」といった
スキーマを持つ可能性があります。
スキーマ療法は、
このような自分を責めてしまうような
ネガティブなスキーマを特定し、
それらを認識・理解しながら、
徐々に新しい適応的な
思考パターンを形成していくプロセスを重視します。
この療法は、深い心理的な問題や
感情的な傷を持つ人々に対して
特に効果が高いとされています。
私、やましんも大きなインナーチャイルド君が
心にいました。
まさにスキーマ療法でかなり心の回復が出来ました。
スキーマ療法では、
さまざまな種類のスキーマが定義されており、
これらは個人の心理状態や行動に多大な影響を与えます。
一般的に知られているスキーマの例には、
「見捨てられ感」
「欠陥感」
「失敗感」
「過剰警戒」
「権利主張」
「自立の欠如」
などがあります。
「見捨てられ感」を持つ人は、
他者からの愛やサポートが得られないと感じ、
親密な関係に対して強い不安を抱くことがあります。
このスキーマを持つ人は、
パートナーが自分を見捨てるのではないかと常に恐れ、
その結果、過度に依存的になったり、
逆に他者との距離を保とうとすることがあります。
「欠陥感」のスキーマを持つ人は、
自分自身を劣っている、
または価値がないと感じることが多いです。
このスキーマにより、
他者からの批判を過剰に受け取ったり
自己評価が極端に低くなったりします。
これが原因で、社会的な活動に消極的になったり、
人間関係において過度に防衛的になることがあります。
「失敗感」のスキーマを持つ人は、
自分が成功することができない、
または他者よりも劣っているという強い信念を持っています。
このスキーマがあると、
挑戦を避ける傾向が強くなり、
自己成長の機会を逃すことが多くなります。
また、過去の失敗経験がトラウマとして残り、
新しい挑戦に対して恐怖を感じることもあります。
これらのスキーマがどのように現在の行動や
感情に影響を与えているのかを理解することが、
スキーマ療法の第一歩です。
「私にはこんなスキーマがあるんだ」と
気付いて理解するだけで
心の安定感はかなり回復します。
スキーマを認識することで、
どのようにしてそれらが形作られ、
どのようにして今の問題や
困難を生み出しているのかを明確にすることができます。
スキーマ療法の実践は、
まずクライアントが自分の持つ
スキーマを特定するところから始まります。
これには、セラピストとの対話や、
質問票を用いた自己評価が含まれます。
スキーマが特定されると、
次にそのスキーマがどのように形成され、
どのように現在の行動や
感情に影響を与えているのかを探っていきます。
具体的な実践方法としては、
まずクライアントが日々の生活の中で
スキーマがどのように発動しているかを
意識することが求められます。
たとえば、
特定の状況で感じる不安や怒りが、
過去の経験に基づくスキーマから
来ていることを認識することが重要です。
また、スキーマに対処するために、
セラピストと一緒に新しい思考パターンを
形成するための戦略を立てます。
セラピストは、クライアントが
自分のスキーマを理解し、
それに対してどのように反応するかを
学ぶためのガイドとなります。
セラピストは質問を繰り返し、
クライアントは自分の頭で考えたことを
口に発していきます。
セラピストは
「こうすればいいよ」など誘導はしません。
具体的な技術としては、
過去のトラウマを再体験し、
それに対する新しい解釈を試みる「イメージワーク」や、
ネガティブな思考パターンを修正する
「認知再構成」が含まれます。
これらの技術を通じて、
クライアントは徐々にネガティブなスキーマを克服し、
より健康的で前向きな人生を築く力を得ることができます。
スキーマ療法の効果は多岐にわたります。
まず、クライアントは自己理解を深めることで、
自分がどのようにして現在の問題に
直面しているのかを理解することができます。
また、スキーマを修正することで、
過去のトラウマや感情的な傷を癒し、
より健全な人間関係を築くことができるようになります。
さらに、スキーマ療法は
クライアントの自己肯定感を高め、
未来に対する希望や自信を育む助けとなります。
スキーマ療法は、過去の経験から生じた
深い感情的な傷を癒すための有力な心理療法です。
スキーマ療法を通じて、
自分の無意識の思考パターンや信念を理解し、
それらを修正していくことで、
自己成長と心理的な回復が可能になります。
この療法は、特に長年にわたる心理的な問題や
トラウマを抱えている方にとって、
非常に有益な手法なのです。
スキーマ療法を実践することで、
クライアントは自己理解を深め、
過去の問題を解決するための新しい視点を得ることができます。
また、スキーマ療法は、
個人がより良い人間関係を築くための力を育む助けとなり、
未来に対する前向きな姿勢を持つことを可能にします。
この療法は、心理的な問題に悩んでいる方だけでなく、
自分自身をより深く理解し、
人生をより豊かにしたいと考えるすべての人にとって有益です。
スキーマ療法を通じて、
自己成長を促し、より良い未来を
築くための第一歩を踏み出しましょうね。