スキーマ療法って何?優しくスキーマ療法を解説

間違えた思い込みや思考パターンを変える効果的な心理療法です。



スキーマ療法は、心の奥深くにある
間違えた思い込みや
思考パターンを変える効果的な心理療法です。
今回は、インナーチャイルドセラピスト
「やましん」が心理セラピストの視点から、
具体的な事例を交えながら、
スキーマ療法の中身について
分かりやすく解説していきます。
1.スキーマ療法の基本概念
2.スキーマ療法ってどんなもの?
3.スキーマ療法の実践方法
4.スキーマ療法の事例
5.まとめ
スキーマ療法は、私たちの心の中にある
「スキーマ」と呼ばれる
深い信念や思考パターンに焦点を当てます。
「スキーマ」とは信じていること
深い思い込みと考えてください。
これらのスキーマは、
主に幼少期の経験から形成され、
現在の行動や感情に大きな影響を与えています。
「スキーマ」には
インナーチャイルドが影響しています。
例えば、幼い頃に両親から
十分な愛情を受けられなかった方の場合、
「自分は愛される価値がない」
というスキーマが形成されることがあります。
この「スキーマ」は、
大人になっても対人関係に影響を与え、
親密な関係を築くことを難しくさせる可能性があります。
スキーマ療法では、
このような不適応的なスキーマを特定し、
それらを健康的なものに変えていくことを目指します。
スキーマ療法は、心の奥底にある、
幼少期の経験から生まれた固定的な考え方や感情パターン、
つまり「スキーマ」に注目して、
心の問題を解決していく心理療法です。
例えば、「自分はいつもダメな人間だ」
というネガティブな考え方は「スキーマ」の一つです。
この「スキーマ」は、幼少期の経験から形成され、
大人になっても私たちを苦しめることがあります。
スキーマ療法では、この「スキーマ」に気づき、
その根源にある幼少期の経験と向き合い、
より健全な考え方や感情パターンを身につけることを目指します。
・「スキーマ」が生まれるのはなぜか?
「スキーマ」は、私たちが幼少期に、
親や周囲の人とのやり取りの中で形成されます。
例えば、
十分に愛されていないと感じた経験
「自分は愛される価値がない」というスキーマ
過度に厳しく育てられた経験
「完璧でなければいけない」というスキーマ
無視されたり、見捨てられた経験
「頼りになる人はいない」というスキーマ
などが挙げられます。
これらの経験は、私たちの心の奥底に深く刻まれ、
大人になっても無意識のうちに私たちの考え方
行動に影響を与え続けています。
スキーマ療法では、以下のような具体的な
方法を用いて治療を進めていきます。
・「スキーマ」の特定
まず、今を苦しめている「スキーマ」を特定します。
例えば、「自分は失敗者だ」という「スキーマ」を持つ方の場合、
仕事や人間関係で小さな失敗をしただけで
極端に落ち込んでしまうかもしれません。
・「スキーマ」の起源を探る
次に、そのス「スキーマ」がどのように形成されたのかを探ります。
上記の例では、厳格な親のもとで育ち、
常に高い期待をかけられていた経験などが
関係している可能性があります。
・「スキーマ」への対処法の練習
「スキーマ」が活性化したときの対処法を練習します。
例えば、「自分は失敗者だ」と感じたときに、
「誰にでも失敗はある。これは学びの機会だ」
と考える練習をします。
・新しい経験の蓄積
「スキーマ」に反する新しい経験を積極的に作り出します。
例えば、小さな目標を立てて達成し、
成功体験を積み重ねていきます。
ここでは、スキーマ療法を受けた
30代の女性Aさんの事例を紹介します。
Aさんは、人間関係で悩んでおり、
「自分は他人に受け入れられない」
というスキーマを持っていました。
カウンセリングを通じて、このスキーマが
幼少期のいじめ経験から形成されたことが分かりました。
治療では、Aさんのスキーマに対する
新しい視点を持つ練習をしました。
例えば、「自分は受け入れられない」と感じたときに、
「それは過去の経験からの思い込みであって、現実ではない」
と自分に言い聞かせる練習をしました。
また、小さな社会活動に参加するなど、
新しい人間関係を築く経験を積極的に作りました。
これらの取り組みを通じて、
Aさんは徐々に自信を取り戻し、
より健康的な人間関係を築けるようになっていきました。
スキーマ療法は、幼少期の経験から形成されたネガティブな
スキーマに働きかけることで、
心の根底から変化をもたらす心理療法です。
もし、あなたが長年抱えている心の悩みを抱えているなら、
スキーマ療法は一つの選択肢として
検討してみる価値があるかもしれません。
そして、スキーマ療法は、深く根付いた思考パターンを
変えていく効果的な方法です。
しかし、この変化の過程には時間がかかります。
大切なのは、焦らず、自分のペースで取り組むことです。
また、専門家のサポートを受けることも重要です。
スキーマ療法は専門的な知識と技術が必要なため、
資格を持った心理カウンセラーや
心理療法士のもとで行うことをおすすめします。
スキーマ療法を通じて、自分自身をより深く理解し、
より健康的な思考パターンを身につけることで、
人生がより豊かで充実したものになることでしょう。
自分自身の変化に気づいたとき、
きっと新しい世界が広がっているはずです。